常に過ぎていく瞬間を大事に残していくのが写真というもの

その瞬間は二度と訪れないからこそ、一期一会の時をカメラに刻む

だから写真を撮るのだ。ある意味、一期一会という本質を持っているのが写真なのであって、私たちは常に過ぎゆく時間の一片を収集するしかない。見慣れた景色が日常から逸脱する時。さて、本章のテーマは街である。海でも山でもなく、なぜ街、都市なのか。私が東京に住んでいるということもあるけれど、街にはたとえその時に姿は見えなくても人間の蠢く摩詞不思議さ、気配が感じられて興味深いからである。舗装された道にもビルディングにもマンションにも、それらの背景に人間の意識のようなものが深く塗り込められていて、強力な力を発しているような気がする。

私はそれに吸い寄せられ、抜け出せずにいるのである。巨視的な視点からミクロな目まで、街は被写体の宝庫であって私たちを飽きさせない。カメラを持つとその感覚がさらに敏感になることがわかるのである。実際に街を歩いていて何を撮影すればいいのか。正直言ってこの答えを示すには出来上がった写真を見てもらうのが一番だ。しかしあえて一言で説明するならば、光と影によって形成された事物が、本来とは異なる何かに変貌して見えた時。

私はこれを単純に「化ける」と言うのだがこれがシャッターチャンスとなる。言葉にしてしまうと陳腐に思われてしまうかもしれないがモルタルの壁のシミが人間の顔に見えたから、古い建物とそれを取り囲むビルのコントラストが面白かったから、形のよい雲が出現して普段見慣れていた街が一変したから……。ふだんは規則正しく順番に並んでいるものが、乱れ、そこにあるはずもない表情がぬっと現れる、見ているうちに形がどんどん奇妙に歪み何かを喋り出す。


30年ほど前までは、大きく引き伸ばすには中判以上のカメラでなければならないとされ、私の駆け出しの頃も、まだプロの仕事は35ミリ判では無理という風潮があった。ついでにいえば、カメラで日々の糧を得るようになって最初に感じたのは、縦位置の重要性であった。

学生時代、「写真は横位置」と思いこんでそういった写真を撮り続けてきた筆者だったが、雑誌のグラビアなどで縦位置写真の重要性というかニーズを感じざるを得ない状況が訪れたのである。人間の目で普通に見れば、横位置である。しかし、物に注目する時は縦のフォーマットのほうが効果が高い。若い編集者から生意気にも「縦と横、両方撮っといてくださいよ」などと注文を受ける始末だった(もちろん私もその時は若かった〉。

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